W-TWENTY FOUR- 24-2

2004年4月

ユニット名発表より僅か1ヶ月、Wが初披露される時が来た。
2人にとってのモーニング娘。ラストツアー「The BEST of Japan」、その初日となった大阪城ホール。
この時点では音源の流出などもなく、「恋のバカンス」正真正銘の初披露となった。
直前にミニモニ。活動休止が発表された事もあり、ライブに臨む心境としては
W初披露を楽しみにするというよりも、ミニモニ。のラストツアーを見届けるという気持ちの方が強かったと思う。
ラストシングルとなった強力ナンバー「ラッキー!チャチャチャ!」を生で見るのを非常に楽しみにしていた。
Wの始まりとミニモニ。の終わり、そしてさくらおとめの終わりが同時進行で行われていた訳で、
今思えば相当なカオス状態である。2人にとっての娘。ラストツアーであったが、その辺の感慨はあまりなく、
ミニモニ。、さくらおとめを見届ける感じの方が強かった。
過去のライブDVDを見返すことはほとんどないが、この時のDVDをたまに見返すと
とんでもないライブだったなと改めて感じる。一大エンターテイメントがここにある。

当時の心境を私自身こう語っていた。
ミニモニ。がラストスパートをかける中、Wの新たな情報が続々と出てきている。
寂しさとうれしさが交互に訪れるこの感覚。
なんかジェットコースターに乗って振り回されてるような気分がする。
精神分裂症になったような感じ。
こんな複雑な気持ちは今後二度と味わうことはないと思う。
凄い貴重で、濃厚で、ある意味ではエキサイティングだ。
(「亜依國精神」過去ログより)

「The BEST of Japan」4月3日
Wが登場するのはコンサートが始まって6曲目。

「お待たせぇ〜!!」

と花道から二人で仲良く登場。
センターステージに上り

「大阪のみんな〜〜こんばんは〜!!」

バックの音は遊びじゃない音作り。完全にガチ。
そしてWの二人もこの曲を完璧に歌いきっている。
大袈裟なアレンジはなく、オリジナルに忠実にややテンポを速めにした感じ。
音だけを聞いていると今までのあいのののイメージとはかなりかけ離れた物となっている。
ダンスはデュオということで二人で手を繋いだり、指を絡めたり、頬を摺り寄せたり、
合わせ技がふんだんに取り入れられている。

「どうもありがとぉ〜う!!Wでした〜!!」

二人でユニットを始めることになりました的な挨拶的MCは皆無。
説明不要。とにかく聞けと!見ろと!
新ユニットの誕生という雰囲気はあまり感じない。
ステージに立った瞬間に完全にWの世界ができあがり、観客を一瞬に魅了してしまう。
強い!ほんま強い!(「亜依國精神」過去ログより)


突然現れて、1曲さくっと歌い上げ、颯爽と帰って行ってしまった。そんな感じ。
辻ちゃんと加護ちゃんが2人でユニットを組む。そこには何の説明も必要なく、
みんなの予想通りであり、予想以上でもある姿がそこにあった。
この後、2人の4年間の歴史を辿るように「ミニモニ。」「さくら組おとめ組」そして「モーニング娘。」の
ステージが続いていく。これぞ「BEST of 辻加護」。
「The BEST of Japan」の名に相応しい2人にとってのモーニング娘。ラストツアーであった。



TV初披露はCBC放送の「晴れときドキ晴れ」150回記念特番内で行われた。
(細かい様子はこちら
ラジオとTV同時に放送されている特番で、2人はその両方に出演した。
「恋のバカンス」初披露は番組が終わる30分前。
番組の目玉として最後の最後まで引っ張られての初披露となった。
ラジオ局のブース内で歌い、ブースの外ではスタッフと一緒に同期の石川梨華がヲタ芸(OAD)を打って
2人のデビューをお祝いしてくれる一幕もあった。
2人でWポーズを決めてスタートする出だし部分。
伝家の宝刀Wポーズが大きく画面に映し出された記念すべき最初の日となった。




ちょっとWから話は脱線するが、4月1日の「おはスタ」内で発表されたミニモニ。活動休止について。
2人の娘。卒業が発表された時、ミニモニ。については継続するような事が当初言われていた。
しかし、娘。を離れてWとして2人で活動していくわけで、ミニモニ。を平行して活動させるという点に
関してはどう考えても不自然な点があった事は、卒業発表の段階で分かっていた。
おそらく前年の夏頃には辻加護の卒業、ミカのハロプロ卒業も決まっていて、ミニモニ。の活動休止も
当然決まっていたのだと思う。年明けからNHKで「ブレーメン」が三ヶ月に渡って放送される事も考慮して、
「ブレーメン」の最終回が終わるまで発表を待ったというのが本当の所だろう。

前年の秋、ミニモニ。が突如路線変更をしたシングル「CRAZY ABOUT YOU」。
J-POPで歌われる歌詞の内容の80%以上は「恋愛」についての歌詞。ハローに関してはそれ以上。
「恋愛」というキーワードを一切使わずに、日本の音楽界に真っ向勝負を挑んだのがミニモニ。だった。
そのミニモニ。がストレートに恋愛を歌った「CRAZY ABOUT YOU」をシングルとして発売したあの時には、
活動休止を含むすべては決まっていたのではないかと思う。
「ブレーメン」の企画が上がったのはNHKだし当然放送の半年以上前にオファーがあったハズだ。
その時点ではまだ辻加護卒業もミカの卒業も話は出てなく、「プレーメン」の企画が進行して行くのと同時に
色々と話が湧き出たように思える。
少なくとも「ミニモニ。数え歌」がリリースされた5月の段階では一切なかったハズ。
当初は『覚えちゃいなシリーズ3部作』として「県庁所在地」「数え歌」の次にもう1枚シングルがリリースされる
予定があったのが飛ばされてる事もあり、この頃に裏で色々ごたごたがあったのは間違いない。
ちょうどその頃は安倍なつみの卒業発表が準備されていた段階で(発表は7月)、
そこから「CRAZY ABOUT YOU」リリースの9月までの間に、“辻加護卒業計画”は練られたのではないかと推測する。

「CRAZY ABOUT YOU」は「恋愛をストレートに歌う」というミニモニ。が最後にやり残した事をやるための曲であり、
その流れで出来上がったのが「ミニモニ。ソングス2」。
もっと言えば「ラッキー!チャチャチャ!」は当初本当に発売する予定はなく、「ミニモニ。ソングス2」が
ミニモニ。のCD作品としては最後にするつもりだったのではないかと思う。
「ぎゅっと抱きしめて<FOREVER>」はどう考えてもラストナンバーとして作られたとしか思えない。
「笑顔のデート 最後のデート」が「ラッキー!チャチャチャ!」を出す事に決まったので急ぎで作りました
って感じが漂う曲なのもそんな気がする要因の1つでもあるのだが。
路線変更のクレアバ発売〜ブレーメン放送〜卒業発表〜ミニモニ。活動休止、
この半年間に起こった一連の流れを、今改めて整理すると個人的にはそのような結論に至っている。
まあ、ミニモニ。について熱く語る機会もそうないので、ここで語らせてもらいました。



この月に放送されたレアな番組として非常に面白く忘れられない番組がある。
スカパーで「リリパット王国」が再放送された時にストーリーテラーを2人が務めるというコーナーがあった。
番組の冒頭に2人だけが登場し、延々とどうでもいい話をするというファンにはたまらない内容で、
この先に行われるライブのMCを垣間見れるような内容であった。
台本も一応はあるのだが、それは番組内容に触れる一部のみで後はすべて二人のアドリブトーク。
娘。時代に2人のみでトークしてる場面はほとんど見れなかったので、これからこういった場面も
多く見られることになるのかと思うとうれしくなったものだ。
(この放送は全部で8回?あるハズなのだが、私の手元には6回分しかないので残り2回あったら誰かちょうだい。)


「デュオU&U」の収録曲が徐々に判明していったのもこの月の大きな動きでもある。
数曲ずつ判明する楽曲を見て一喜一憂した事を覚えている。
ファンの間ではどんな曲が収録されるのかを予想し合ったりかなり希望を膨らませていた時期でもある。
発表された楽曲は非常にバラエティに富んでおり、私達の予想を遥かに上回る名盤の予感がした。
その歴史に残る名盤の発売まであと2ヶ月。
そして翌月からWのゴールデンタイムへの殴りこみが始まる。






(2004年4月の活動/出来事)
04/ 4/ 2(金) 「デュオU&U」収録予定曲の一部が明らかになる(J-BOOKにて)
04/ 4/ 3(土)「恋のバカンス」初披露。モーニング娘。CONCERT TOUR 2004 春〜The BEST of Japan(大阪城ホール)
04/ 4/ 4(日) ハロー!モーニング。HPW #42:新ユニットWの抱負
04/ 4/ 6(火)「デュオU&U」収録予定曲が更に判明(MEG@DISKsにて)
04/ 4/10(土) 150回記念 モー娘。がCBCにやって来た! 「恋のバカンス」テレビ初披露
04/ 4/10(土) モーニング娘。たちとゆく「リリパット王国」の冒険 (#1,2,3,4)辻希美・加護亜依ストーリーナビゲーター
04/ 4/15(木)「恋のバカンス」c/w編曲者「デュオU&U」全収録曲が判明(TVダイヤモンドにて)
04/ 4/16(金)「恋のバカンス」ジャケ写が明らかになる(TVststionにて)
04/ 4/30(金)「デュオU&U」ジャケ写が明らかになる


(亜依國精神・過去ログ)
4.1.続々・愛しさと切なさと悲しみとミニモニ。と
4.6.大坂春の陣・報告いろいろ
4.14.W/恋のバカンスTV初披露
4.16.ミニモニ。PJ、Wジャケ写&アルバム収録曲
4.27.ミニモニ。マイク置きポジション